第2部 ウェルビーイングを実現する社会を求めて~看護学を専攻後、新卒で民間企業就職へ~
- ななぱす 学生団体
- 2022年3月25日
- 読了時間: 6分
更新日:2022年8月10日
看護学生が新卒で民間企業に就職する事例は少なく、「少し興味があるけれど、どう動いたらいいのかわからない」と思ったことはありませんか? 第1部では、久保田さんが民間企業を進路選択された経緯をお話いただきました。第2部では新卒就活の経緯と、転職後の現在のやりがいや楽しさを話してくださいました。是非ご覧ください。 ⇒第1部はこちら 筆者:アデリーヌ ⭐️インタビュイー紹介⭐️ 久保田 彩乃さん 名古屋大学医学部保健学科看護学専攻卒業。看護師国家資格取得済。新卒では株式会社リクルートキャリア(現:株式会社リクルート)に入社し、法人営業を経験。その後、転職し株式会社LITALICOに入社。中途採用・新卒採用担当を経て、現在は新規事業部門にて勤務。
⭐️働き方を観るには人材業界大手の企業が最適だった⭐️
Q.なぜ数ある民間企業の中からリクルートに新卒で入社されたのか教えて下さい。
A.新卒では株式会社リクルートキャリア(現:株式会社リクルート)に入社しました。私の新卒入社当時は人材業界の大手企業でした。これがやりたいからリクルートに入社したという具体的な内容は正直ありませんでした。今でも変わりませんが、『ウェルビーイング』を社会実装していくことが私の人生、キャリアの中の大きな軸で、絶対に成し遂げたいと思うことでした。そう考えるとリクルートでの仕事は入社する前からなんとなく感じていたことでしたが、自分のやりたいことと離れていたと思います。
リクルートを選んだのは、ある時、都心の大きなオフィスビルの近くのコンビニで1日中買い物に来る人の流れを見ていたことがきっかけです。コンビニに15時・16時頃にお昼を買いに来たり、片手でおにぎりを食べながら仕事したりと昼食をきちんと摂れていない人が沢山いました。このようにコンビニで人の流れを観察していく中で、身体的・精神的に不健康になる可能性のある人が沢山いると感じました。そしてその時、人が不健康になる要因の1つに民間企業における働き方があると思いました。ただ、そもそも私は民間企業で働いたことがなかったので自分も経験してみようと思いました。次に、働き方も社員の健康を阻害する大きな要因の1つになっていると考えたので、民間企業の働き方を見たいと思いました。
どこの民間企業に入社したとしても、私の場合はなんとなく3~4年で最初の会社はきっと辞めると思っていました。なので3~4年という短期間で新卒の社会人が最大限に世の中の働き方を見ることができ、その働き方に対する対処の結果も見れる場所を探しました。探していくうちに、それを実現できるのは業界大手で大企業から中小企業まで取引があり、且つ新卒でも沢山仕事をさせてくれる会社、リクルートだと私は思いました。今でもこの選択は良かったと思います。
⭐️『ウェルビーイングな状態』を創っていくことがやりがい⭐️
Q.現在どのような活動をされているのですか?
A.私は株式会社LITALICOで勤務しています。株式会社LITALICOは就労支援や、幼児教室・学習塾などの教育サービスを展開している会社です。現在、私は新規事業つまり、新しいビジネスを創る仕事をしています。LITALICOは会社として『障害のない社会をつくる』というビジョンを掲げ、社会にある障害をなくしていくことを通して多様な人が幸せになれる世の中をつくることを目指して事業を行っています。 具体的な現在の私の仕事は、障害者手帳をお持ちの方の就職支援や障害者雇用をしたいと考えている企業の支援をしています。
Q.久保田さんにとって、株式会社LITALICOで働く魅力は何ですか?
A.私は人が『ウェルビーイング』である状態とはどんなものなのかをいつも考えていて、私が思うには、自分には選択肢があると本人が感じられ、その上で『自己選択』や『自己決定』ができて、『自己決定したものに向かって進んでいける感覚があるかどうか』が分かる状態だと思います。それを少しずつ作っていける仕事であると日々の仕事で感じられることがLITALICOで働く一番のやりがいです。 企業が初めて障害者採用をするとなると、企業側は障害のある人の想像がつかなかったり、イメージが固定化されていることが多くあります。例えば、看護学生も一括りにみんな同じ考えなのではなく、それぞれの背景や考えがあると思います。同じように障害者全体の中の一部の人のイメージではなく、障害者全てが同じような状態の人だという認識を社会が持っていることがあるんです。そのような障害者雇用への知識が少ない企業や初めて雇用する企業に対して私が障害のある方たちについて具体的な説明を1時間するだけで企業の認識が少し変わっていく瞬間があると感じます。これは私が考える社会を変えるアクションとしては、とても介在価値があり、難しく、だからこそ面白く、やりがいを感じられるものです。
また、就職支援では、何十社エントリーしても書類選考に通過しなかったり、面接通過しない方がいらっしゃいます。そういう方に私たちが関わることで、ご本人が少しずつ自信をもったり、前向きになっていく瞬間を日々目にすると、やっぱり嬉しいし楽しいし、やりがいを感じます。人が意思決定できる状態を自分の仕事で作っていけることが楽しいですし、簡単じゃない難しい挑戦の方が私は燃えるので、自分がチャレンジすることに意味があると感じられるものに関われることがやっぱり好きだなと感じます。
⭐️自分の興味のある所には、どこでも聞きに行く⭐️
Q.看護学生に対して最後にメッセージをお願いします。
A.これ一番難しいやつですね(笑)。看護師になりたいと思って、看護の門戸をたたくのって結構人生の若い時じゃないですか。でも、一時点で思ったことが必ずしも全て自分の人生を決めるわけではないと私は思っていて、よく考えてみたら違う選択肢も周りに転がっているかなと思います。また、それを検証してみてもいいと思います。
自分の人生においてやって良かったなと思うことが1つあるとしたら、面白そうって思った時になるべく自分の足で生の情報を取りに行ったり、経験したりしたことですかね。とにかく一時点における自分の意思決定が自分の人生、キャリアすべてを決めるわけではないと思うので、色んな選択肢や可能性が自分にはあって、それを探してみる、検証してみる時間はどんな人もとってみてもいいんじゃないかと思います。是非やってみていただきたいです。
⇒第1部はこちら✨
⭐️インタビュイープロフィール⭐️

🌸久保田 彩乃さん🌸
名古屋大学医学部保健学科看護学専攻卒業。看護師国家資格取得済。新卒では株式会社リクルートキャリア(現:株式会社リクルート)に入社し、法人営業を経験。その後、転職し株式会社LITALICOに入社。中途採用・新卒採用担当を経て、現在は新規事業部門にて勤務。
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