外の世界に出て見つけた、看護師×カメラマンという自分らしい働き方
- ななぱす 学生団体
- 2021年12月18日
- 読了時間: 5分
更新日:2022年3月15日

2021年11月12日、看護師×カメラマンとして活躍されているyumiさんを招き、「看護学生のための未来の描き方講座」を開催しました。 「働くことにわくわくする看護の道を考えたい」
「看護師になって自分がやりたいことって何だろう」
自分自身の将来を考えるとき、ふとこんな思いが頭をよぎったことはありませんか?
登壇者のyumiさんも看護学生だった数年前、自分は看護師に向いてないのではないかと思い、不安を感じたときがあったと言います。そんな中、看護の外の世界に飛び出すことは勇気のいることでしたが、今となっては良かったと思えるそうです。
思い悩んでいる当時の自分にエールを送るようなつもりで、「自分らしいキャリアを模索するためにyumiさんが歩んできた道」、そして「いろんな世界を知る大切さ」を語っていただきました。
文章:みかん
看護師以外の道って...?
yumiさんは看護学生時代、他学部生と関わったり、実習に行ったりする中で、自分は看護師に向いてないかもしれないと思うようになったそうです。しかし、他の選択肢を考えるとき、看護師以外の選択肢を知らないことに気がつきました。
「医療や看護など今まで目指してきたものとはちょっと違うところに踏み出すことで、実際他にはどういう世界があるのかを知りたい」 「自分は本当に看護に向いていないのか、どのようなことなら『自分に合っている』と思えるのかを知りたい」
このように考え、yumiさんは看護の外の世界へ飛び出します。 アパレルブランドや医療系IT企業でのインターン、出張撮影…
これをyumiさんは「“医”の中の蛙、大海へ出る」と表現しています。 確かに世の中には文学、社会学、数学、物理学、心理学など数えきれないほど様々な分野があり、看護の世界はほんの一部分に過ぎません。看護学という狭い世界にこもっていたら、知らない世界が山ほどあるのだと、改めて感じました。
夢は「看護師」ではなく…
色んな世界を経験していくうちに、yumiさんは「夢=職業ではなくても良い」と気がつきます。 夢という言葉を自分なりにかみ砕き、「夢とは自分はどうありたいか、どのように生きていきたいか」ということだと考えてみました。 そして、「職業は何かを達成するための手段であり、目的ではない」のだと。 「看護師」という資格を持つこと、職業に就くこと、をゴールにしてしまったら、国家試験に合格した段階で達成されてしまいます。 そうではなく、看護師になって何をしたいのかが大切で、そのために看護や医療の知識が必要なのだと教えていただきました。
そんな中、yumiさんが導き出した夢は「半径1.5メートル以内の笑顔を守りたい」ということでした。1.5メートルとは両手を広げた長さで、自分の手の届く範囲の笑顔を守ることだそうです。 「そもそも人の笑顔のために看護師になりたいと思っていたのに、病院実習の際にあまりにも沢山の愚痴や弱音をはき、家族や友人といった本来自分にとって1番身近で大切な人に心配をかけてしまったことがありました。人の笑顔のために働くには、まず、自分自身が心身ともに健康でいること。そして、自分の大切にしている人たちが大事にしているものを守り、少しずつその輪を広げたい」と語っていただきました。
半径1.5メートル以内にいてくれるような人の存在は当たり前になりすぎていて、そばにいてくれること自体が当然になりがちです。そんな身近な人の「笑顔を守りたい」というyumiさんが持つ夢は本当に素敵だと思います。
yumiさんが見つけた自分らしい働き方
その笑顔を守るためにyumiさんができることを考えたとき、それは「看護×写真」だったと言います。傾聴や人への向き合い方など看護のスキルを活かすことで、写真の温かみも増す。 そんな温かい写真を病院に展示することで患者さんを笑顔にできる。 看護と写真、その両方の素敵な部分を知っているyumiさんだからこそ選べた道なのだと思います。
そして、いろんな可能性を考えた末、yumiさんは新卒で病棟看護師の道を選びました。 いくつか選択肢を考え、様々なことに挑戦してみた上で、自分自身で納得できる選択が病棟看護師だったからこそ、壁にぶつかったときも自分で決めたことだから頑張ろうと思えるそうです。また、他の選択肢があることも知っているため、「病棟看護師=私のアイデンティティー」ではない、必要となったら自分で他の道を切り開いていけば良いと思えて、心が沈んだ時も支えになると言います。
看護師×カメラマンを選んだyumiさん。 外の世界に出てみることは決して良いことばかりではなかったそうです。 一般企業のインターンではビジネス用語が分からなかったり、WordやPowerPointが上手く使いこなせなかったり。 しかし、勇気を出して外の世界へ踏み出し、自分と向き合ったからこそ、看護×写真というyumiさんらしい道を見つけることができたのだと思います。 看護学生だからといって看護以外の世界に踏み込んでみるのは悪いことではない、むしろ色んな世界に飛び込むことで自分らしいキャリアを見つけるきっかけにもなる、そんなことをyumiさんのお話から学びました。
最後に
「看護師になって何をしたいかが大切」とyumiさんがお話されたとき、内心痛いところを突かれたなあと思いました。 病棟看護師、訪問看護師、保健師、助産師などいろんな選択肢は考えていたけれど、「看護師になって何をしたいか」まで考えられていませんでした。道理で、どれもいいなあと思うだけで自分が「これだ」と思える選択肢が見つからないわけです。 先に選択肢を考えるのではなく、看護を学んだ先、自分が何をしたいのかを考える。 その自分のやりたいことを実現できる道をいろんな選択肢から探す。 なんだか、考えるだけでわくわくしている自分がいます。
実は、これだけではなく、まだまだ素敵なお話をしていただいています。 看護×写真という自分らしい道を歩んでいるyumiさんから学ぶ!好きなこと、やりたいことへの向き合い方とは...?(次の記事に続く)
yumiさんのプロフィール

学生時代「看護学生カメラマン」として活動。看護×カメラマン×スポーツに興味を持ち、病院にて「アスリートの笑顔展」を開催。
現在は病棟看護師として勤務する傍ら、撮影活動を行っている。人の笑顔や生き生きとしている姿を撮ることが好き。
【yumiさんの各種SNS】 ・Instagram(@ysmile.photo)
・Twitter(@ym_cheesecake)
・note(@ym_photo)
・HP
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